伊豆市議選は3日目を迎えました。
定数14名に対し立候補者15名で落選者は1名だけという今度の選挙戦は意外と低調な感じです。現職は安泰だろうと言われ選挙運動も熱が入っていない気がします。投票率の低下が心配ですね。
議会の主な役割は「行政のチェック」機能です。以前ある女性議員が「議員の仕事は行政の応援をすることだ」と議会で述べ顰蹙を買ったことがありました。議員や議会の仕事をはき違えているとしか思えません。こんな「なんでも賛成の議員ばかりなら議会など必要がないのではないか」これはある市民が私に向かって言った言葉です。
今年の伊豆市議会9月定例会では「議員報酬現行月26万円を30万円に引き上げる条例」が可決されました。
9月26日の伊豆日日新聞では以下のように報道しています。
20241014_16453286_0017.pdf議員報酬の引き上げたいとする理由を伊豆市議会が市内で数回にわたって開催された説明会では以下のように述べていました。
「伊豆市議の報酬は県内にある市の中で最低である。これでは議員のなり手が少なくなる。何よりも子育て世代や女性が立候補しにくい環境である。その解決のためには議員報酬を引き上げる必要がある」とのことでした。
議員報酬引き上げを審議する伊豆市議員報酬審議会では「伊豆市の厳しい財政の中で議員報酬を上げる場合、現在の報酬の予算内であれば適当」との答申が出されました。
となると、議員の報酬を上げるためには、議員定数を減らし減らした分だけ残った議員の報酬をアップするしかありません。
それが議員報酬の4万円アップだったのです。議長や副議長、常任委員長の引き上げもありました。
私は市民の命と生活を守っていくという議会や議員の大切な役割からいって現在の報酬が適当とは思っていないし、値上げも必要だと思っていました。市民説明会でもそのように見解を述べました
しかし、今回の条例改正についてはいくつかの異論がありますので見解を述べます
1・定数削減と議員報酬の値上げは本来別々の案件であるにもかかわらず二つを結び付けて議決された。
2・議員報酬値上げの件を議会が市民説明会で説明したときには、定数削減の話は無かった。したがって今回の議員報酬値上を議員定数削減と結び付けた条例改正案は市民には何も説明しないままに議会は議決したことになる。
3・今行われている市議選への立候補者を見ると、14名中現職が12名となっている。立候補者の顔ぶれを見ると、議員報酬値上げの目的とした
「子育て世代や女性」の新たな立候補者はゼロである。
私から言わせれば当たり前の構図である。定数を削減して狭き門にしたうえ、現職という選挙に強い候補者が12名も立候補したら、地盤もお金も乏しい子育て世代や女性が立候補する意欲が出てくるわけがない。
4・しかも9月定例会で決定して即実行となれば、立候補する準備期間があまりにも短すぎる
5・したがって、今度の議員報酬値上げは「子育て世代や女性の立候補環境を整える」とのお題目を利用した「現職のお手盛り歳費値上げ」としか言いようがない。
この条例改正案には鈴木正人議員と杉山武司議員が反対し、13人の賛成で可決されました。
伊豆市議会9月定例会最終日においてこの条例改正案に対して反対した杉山武司議員と鈴木正人議員の反対討論は見ごたえ、聞きごたえがありますので是非ご覧になり市議会議員選挙投票への参考にしていただければ幸いです。
伊豆市議会議会中継録画
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/izu/WebView/rd/schedule.html?year=2024&council_id=28&schedule_id=6(二人の議員の反対討論は議案83号の録画をご覧ください)
伊豆市議選挙公示前に配布された日本共産党発行の「伊豆だより」には以下のように書かれています。
私はこれまでの28年間の議員活動では、何よりも市民のくらしを最優先することを大切にしてきました。
私は議席を失ってからの4年間、議会の傍聴を続けてきましたが、最近、傍聴していて驚くことがありました。それは、今議会の最終日議員報酬(給与)を1ケ月4万円引き上げる議案が賛成多数で可決されたことです
これまでの議会では、「30代、40代の子育て世代や女性が立候補しやすいように」することが報酬引き上げの理由としていたのに、肝心かなめの市民に知らせ意見を聞くこともありませんでした。先に決めた議員定数で『身を切る改革』と言っていたことと矛盾していないでしょうか」
(木村健一)
posted by イズノスケ at 00:00|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
伊豆市議会
|
|