イラン、中東戦争は一向に収拾のめどが立っていません。この愚かな戦争は世界中を混乱に陥れ、原油価格が高騰しガソリン価格も上昇し続けています。
米国とイスラエルによるイラン攻撃をめぐり、欧州でただ一国、真正面から「国際法違反」と批判したのが、ペドロ・サンチェス首相です。国内の米軍基地の出撃使用を拒み、トランプ米政権の圧力にも屈しませんでした。
ペドロ・サンチェス首相の演説はとても素晴らしく、その姿勢は、国際法への言及を避け続ける日本の対米外交の曖昧さを際立させています。
yahooニュースにおける、ペドロ・サンチェス首相の演説を要約させていただきました。
3/5(木) 10:04 yahooニュース
高橋浩祐・米外交・安全保障専門誌「ディプロマット」東京特派員
スペイン首相、米主導の対イラン攻撃に反対表明 「国際法と平和の側に立つ」演説全文(日本語訳)
本日は、中東で発生した危機、スペイン政府の立場、そして私たちが講じている対応について皆さんにご報告するためにお話しします。
ご存じのとおり、先週土曜日、米国とイスラエルがイランを攻撃しました。これに対しイランは、地域の9カ国および欧州国家キプロスに所在する英国の基地を無差別に爆撃しました。
この状況に対するスペイン政府の立場は明確かつ一貫しています。ウクライナやガザにおいて示してきた立場と同じです。
第一に、私たちすべて、特に最も無防備な市民を守る国際法の崩壊に反対します。
第二に、世界が紛争や爆弾によってしか問題を解決できないと受け入れることに反対します。
そして最後に、過去の過ちを繰り返すことに反対します。
要するに、スペイン政府の立場は四つの言葉に集約されます。戦争に反対する(No a la guerra)、です。
イラン戦争が同様の結果をもたらすかどうかは、まだ分かりません。しかし確かなのは、この戦争からより公正な国際秩序も、賃金上昇も、公共サービスの改善も、より健全な環境も生まれないということです。見えているのは、経済的不確実性の拡大と石油・ガス価格の上昇です。
だからこそ、スペインはこの惨事に反対します。政府の使命は人々の生活を良くすることであり、悪化させることではありません。
職務を果たせない指導者が、戦争の煙幕で失敗を隠し、一部の者の懐を肥やすことは断じて容認できません。世界が病院ではなくミサイルを造るとき、利益を得るのはごく一部の者だけです。
違法行為に違法で応じることはできません。それが人類の大惨事の始まりだからです。
私たちはイランの抑圧的で残虐な体制を拒絶します。しかし同時に、この紛争にも反対し、外交的・政治的解決を求めます。
暴力が解決策だと考えることこそが幻想です。民主主義や国家間の尊重は廃墟からは生まれません。
スペインは自国の経済的、制度的、そして道義的な強さを信じています。困難はあっても未来は決まっていません。暴力の連鎖は回避可能です。
スペインは憲法の価値、EUの創設理念、国連憲章、国際法とともにあります。すなわち平和と国家間の平和共存とともにあります。
私たちは同じ考えを持つ多くの政府とともにあり、欧州、北米、中東の何百万もの市民とともにあります。人々が望んでいるのは戦争ではなく、平和と繁栄です。
前者は一部の者だけに利益をもたらし、後者はすべての人に利益をもたらします。
ありがとうございました。
全文
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/426cd09badd10b0deb2d5d4cd92c6cc3db0f313c
2026年03月12日
2026年03月11日
東日本大震災から15年 大震災を風化させてはならない
東日本大震災から15年。
復興の歩みは遅く、特に原発事故の周辺の自治体の復興は今でも遅々として進まない状況です。
しかし、15年たって大津波の被害、原発事故の被害は人々の記憶から遠のきつつあります。
私は、2012年に被災地を訪れました。石巻市が中心でしたが、壊滅した商店街や民家の姿、ビルの屋上に乗っている船舶、日和山から見た津波に飲み込まれた石巻市沿岸沿いの何も残っていない街々などの恐ろしい光景・・・忘れられません。
当時のブログにその様子を投稿しましたが、今はここでは読むことができません。
2017年の3月、私は仲間と3度目の被災地を訪れました。
その様子を「これが復興か 福島の今」にまとめました。この記事はこのブログで読むことができます。興味のある方はカテゴリー「東日本大震災」からご覧ください。
その中から2017年4月7日の投稿を紹介します。
2017年04月07日
これが復興か 福島の今・・・その3 飯館村
大震災の翌年2012年の3月11日、私は陸前高田市のある場所で開かれた追悼式に参加しました。大震災から1年目、津波の傷跡がいたるところに残っていいました。寒い寒い1日でした。被災された住民の方たち、そしてたくさんのボランティアの方たち、行政の方たち等が津波に飲み込まれた集落を見下ろせる高台に集まり、追悼式を行ったのです。
大震災が発生した時刻、サイレンの音ともに参加者全員が手をつなぎ、黙とうしました。あちこちからすすり泣きの声が聞こえ、私も映像で見たあの凄まじい光景が頭の中にフラッシュバックしてきて、嗚咽が止まりませんでした。
あれから5年、2017年3月11日 午後2時15分より南相馬市民文化会館で「南相馬市東日本大震災追悼式」が開催されました。私たち10人も追悼式に参加しました。
http://iizusiseirepo-to.seesaa.net/article/448779942.html?1615082292
私が2012年に訪れた石巻市日和山。2011年3月11日にその日和山山頂から撮影された津波の様子をとらえた映像があります。
大災害を風化させないためにも、私たちは当時の記憶をしっかりと頭に刻み込み、遠くない将来に必ず起こると予測されている大災害に備える必要があると思います。
3・11・2011 石巻市
石巻市に押し寄せる津波
石巻市を襲う津波の様子を捉えた映像(石巻市日和山公園から撮影)
降雪が激しくなってきた石巻市。鳴り響く警報サイレンの中、高台に多くの人たちが避難してくる。
旧北上川の河口から、徐々に津波が逆流し、航行する船を激しくあおる。
次第に高さを増す波は、家屋まで流し、水面は無数のがれきで覆われる。
映像を海岸側の門脇・南浜地区に転じると、すでに街のほとんどが波にのまれ、壊滅状態に。
なすすべもなく惨状を見つめる人々。やがて、波間に漂うがれきが炎上しだし、爆発音もとどろいてくる。
近くの住宅地から、さらに遠方をのぞくと、黒煙が大きく立ちのぼっている。
https://www.youtube.com/watch?v=eBs7yfl8Se0
復興の歩みは遅く、特に原発事故の周辺の自治体の復興は今でも遅々として進まない状況です。
しかし、15年たって大津波の被害、原発事故の被害は人々の記憶から遠のきつつあります。
私は、2012年に被災地を訪れました。石巻市が中心でしたが、壊滅した商店街や民家の姿、ビルの屋上に乗っている船舶、日和山から見た津波に飲み込まれた石巻市沿岸沿いの何も残っていない街々などの恐ろしい光景・・・忘れられません。
当時のブログにその様子を投稿しましたが、今はここでは読むことができません。
2017年の3月、私は仲間と3度目の被災地を訪れました。
その様子を「これが復興か 福島の今」にまとめました。この記事はこのブログで読むことができます。興味のある方はカテゴリー「東日本大震災」からご覧ください。
その中から2017年4月7日の投稿を紹介します。
2017年04月07日
これが復興か 福島の今・・・その3 飯館村
大震災の翌年2012年の3月11日、私は陸前高田市のある場所で開かれた追悼式に参加しました。大震災から1年目、津波の傷跡がいたるところに残っていいました。寒い寒い1日でした。被災された住民の方たち、そしてたくさんのボランティアの方たち、行政の方たち等が津波に飲み込まれた集落を見下ろせる高台に集まり、追悼式を行ったのです。
大震災が発生した時刻、サイレンの音ともに参加者全員が手をつなぎ、黙とうしました。あちこちからすすり泣きの声が聞こえ、私も映像で見たあの凄まじい光景が頭の中にフラッシュバックしてきて、嗚咽が止まりませんでした。
あれから5年、2017年3月11日 午後2時15分より南相馬市民文化会館で「南相馬市東日本大震災追悼式」が開催されました。私たち10人も追悼式に参加しました。
http://iizusiseirepo-to.seesaa.net/article/448779942.html?1615082292
私が2012年に訪れた石巻市日和山。2011年3月11日にその日和山山頂から撮影された津波の様子をとらえた映像があります。
大災害を風化させないためにも、私たちは当時の記憶をしっかりと頭に刻み込み、遠くない将来に必ず起こると予測されている大災害に備える必要があると思います。
3・11・2011 石巻市
石巻市に押し寄せる津波
石巻市を襲う津波の様子を捉えた映像(石巻市日和山公園から撮影)
降雪が激しくなってきた石巻市。鳴り響く警報サイレンの中、高台に多くの人たちが避難してくる。
旧北上川の河口から、徐々に津波が逆流し、航行する船を激しくあおる。
次第に高さを増す波は、家屋まで流し、水面は無数のがれきで覆われる。
映像を海岸側の門脇・南浜地区に転じると、すでに街のほとんどが波にのまれ、壊滅状態に。
なすすべもなく惨状を見つめる人々。やがて、波間に漂うがれきが炎上しだし、爆発音もとどろいてくる。
近くの住宅地から、さらに遠方をのぞくと、黒煙が大きく立ちのぼっている。
https://www.youtube.com/watch?v=eBs7yfl8Se0
2026年03月10日
多元的無知の下での対応は、情報の「伝え方」と「見える化」が重要 他者への誤認、ただす工夫 その3
「多元的無知」という言葉を初めて知りました。とても難しく、私がどれだけ理解できているのかあまり自信はないのですが、今の政治情勢、社会情勢を理解するうえでとても役に立ちました。
現在のような混沌とした社会では、「情報の伝えかた」と「見える化」に工夫をすることが大切なのですね。
この記事を読まれた方々はどう感じたでしょうか。
3月2日 日本経済新聞
矢ケ崎将之東北大講師
多元的無知を知る、 他者への誤認、ただす工夫 その3
もし人々が他社の考えを誤認しているのであれば、その誤りを是正すれば望ましくない行動規範から社会を解き放つことができるはずだ。その意味で政策的には人々がいだいている誤解を正す情報を適切に伝えることが重要となる。
単に正しい情報を提示すればすべてが解決するわけではない。人間は情報を正確かつ永続的に記憶し続けられるわけでなく、その効果も時間とともに薄れてしまうことが多い。。
とりわけ多元的無知の状況では、人々は目に見えない他者の考えを周囲の行動から推し量っている。例えば「育児取を多くの人が人支持しているという情報を与えられていても、実際の職場でその行動がほとんど観察されなければ、人々は「本当は支持されていたいのだろう」と疑心暗鬼になってしまう。したがって多元的無知の下での情報介入は、単なる事実上の提示以上の工夫が求められる。
対応には大きく二つの方向性が考えられる。一つは情報の伝え方であり、人々の記憶に残りやすく「意味のある情報だ」と感じさせる工夫である。
近年の経済学では、物語(ナラティブ)が人々の信念や記憶行動選択に与える役割に注目が集まっている。どのような情報が時間を超えて人々の判断に影響を与え続けるかについて、理論・実証の両面から研究が進められている
筆者らの研究では、数値情報のみを提示する場合とアニメーションなどの物語に情報を組み込む介入と比較した。結果は後者の方が人々の認識や態度に強くかつ持続的な影響を与えることが確認された。
もう一つのアプローチは、本来見えにくい他者の考えを日常的に「見える化」することである。例えば男性の育児取得や残業について、職場内に定期的に意見や考えを共有する機会を設けることだ。これは他者に対する誤認を継続的に是正する効果を持ち得る。特定の価値や考えの指示をリストバンドやバッジといった形でさりげなく表明する取り組みも、社会の中ではよく見受けられる。
こうした工夫は、行動が充分に広がっていない段階でも、目に見えない他者の考えを見える化し、是正する役割が期待される。
人々の行動を形づくるのは、個人の価値観だけではない。「周囲の人々の考え」への認識も同じくらい重要である。価値観が変化しても、他者の考えに対する認識が変わらなければ、行動は変わりにくい。社会や経済を前に進めるためには、人々の意識だけでなく、他者認識の歪みにも目を向け、是正して行く視点が不可欠である。
2026年03月07日
「多元的無知とは」 「多元的無知」を知る。他者への誤認、正す工夫を その2
先回に続いての2回目です。
八ケ崎教授は「多元的無知」とは
「自分自身はある考えを支持しているが他の人は支持してないはずだ」と多くの人が同時に思い込んでる状況を指す、と書かれています。
現在の政治状況から見てみると、憲法改正、原発再稼働、政治と金の問題、辺野古基地移転問題などについて「私は反対だ」と考えていても、周りは「賛成が多い」のではないかと思い込んでしまう。
八ケ崎教授は「多元的無知」とは
「自分自身はある考えを支持しているが他の人は支持してないはずだ」と多くの人が同時に思い込んでる状況を指す、と書かれています。
現在の政治状況から見てみると、憲法改正、原発再稼働、政治と金の問題、辺野古基地移転問題などについて「私は反対だ」と考えていても、周りは「賛成が多い」のではないかと思い込んでしまう。
新聞などの世論調査では賛否が拮抗していても、最近大きな影響を与え始めたネットの論調、あるいはデマに影響され、「反対しているのは少ないのではないか、反対してはまずいのではないか」と勘違いして、自分の考えと違う政党(自民党が圧倒的)に投票した人が多かったのではないか、と私はこの記事を読んで思いました。
3月2日 日本経済新聞
「多元的無知」を知る。他者への誤認、正す工夫を(続き)
このような認識のずれが極端な形で現れる現象の一つが、社会人理学で多元的無知と呼ばれる状態である。多元的無知とは「自分自身はある考えを支持しているが他の人は支持してないはずだ」と多くの人が同時に思い込んでる状況を指す。
このような誤認が集団の中で共有されると、実際には多数派である意見の持ち主が自身を少数であると思い込んでしまう。その結果本当は多くの人が疑問や違和感を抱く慣行、も誰もそれを変えようとしないままに維持されてしまう。
筆者はマリアンヌ・ベルトラン教授(シカゴ大学)パトリシア・コルテス教授(ボストン大学)、ジュンカ・バン教授(シンガポール国立大学)重岡仁教授(東京大学)との共同研究で、日本の男性の育児休業取得をめぐる多元的無知の実態を分析した。
厚生労働省が公表した統計によれば、2024年の男性の育児休業取得率は40.5%と近年大きく上昇している。ただし女性の取得率が86.6%であることを踏まえると、性別間の差は依然として大きい。また取得期間に目を向けると、男性の多くは1カ月未満の短期取得にととままり、質の面の課題も残されている。
我々の調査では日本の男性の育児休業をめぐり、多元的無知と呼ばれるべき状況が確認された。調査では男性の1ヶ月程度の育休取得について「同僚や上司ほどはどの程度支持しているかと思うか」と尋ねた。すると実際には8割を超える指示があるにもかかわらず、多くのの既婚男性は支持率を4割程度と過小評価していた。
さらに重要なのはこの誤認が認識の問題にとどまる止まらず、行動の意向と密接に結びついている点である。周囲の支持を低く見積もる男性はほど育休取得の意向が弱く、長期間の取得を考えにくい傾向が維持された。
つまり日本では育休制度への反対が強いから取得が進まないのではなく、「反対されるに違いない」という誤った他者認識が、男性の選択を抑制している可能性が高い。これは多元的無知が個人の行動を通じ社会全体の結果を左右していることを示する例である。
3月2日 日本経済新聞
「多元的無知」を知る。他者への誤認、正す工夫を(続き)
このような認識のずれが極端な形で現れる現象の一つが、社会人理学で多元的無知と呼ばれる状態である。多元的無知とは「自分自身はある考えを支持しているが他の人は支持してないはずだ」と多くの人が同時に思い込んでる状況を指す。
このような誤認が集団の中で共有されると、実際には多数派である意見の持ち主が自身を少数であると思い込んでしまう。その結果本当は多くの人が疑問や違和感を抱く慣行、も誰もそれを変えようとしないままに維持されてしまう。
筆者はマリアンヌ・ベルトラン教授(シカゴ大学)パトリシア・コルテス教授(ボストン大学)、ジュンカ・バン教授(シンガポール国立大学)重岡仁教授(東京大学)との共同研究で、日本の男性の育児休業取得をめぐる多元的無知の実態を分析した。
厚生労働省が公表した統計によれば、2024年の男性の育児休業取得率は40.5%と近年大きく上昇している。ただし女性の取得率が86.6%であることを踏まえると、性別間の差は依然として大きい。また取得期間に目を向けると、男性の多くは1カ月未満の短期取得にととままり、質の面の課題も残されている。
我々の調査では日本の男性の育児休業をめぐり、多元的無知と呼ばれるべき状況が確認された。調査では男性の1ヶ月程度の育休取得について「同僚や上司ほどはどの程度支持しているかと思うか」と尋ねた。すると実際には8割を超える指示があるにもかかわらず、多くのの既婚男性は支持率を4割程度と過小評価していた。
さらに重要なのはこの誤認が認識の問題にとどまる止まらず、行動の意向と密接に結びついている点である。周囲の支持を低く見積もる男性はほど育休取得の意向が弱く、長期間の取得を考えにくい傾向が維持された。
つまり日本では育休制度への反対が強いから取得が進まないのではなく、「反対されるに違いない」という誤った他者認識が、男性の選択を抑制している可能性が高い。これは多元的無知が個人の行動を通じ社会全体の結果を左右していることを示する例である。
「多元的無知」を知る 他者への誤認、正す工夫を 矢ケ崎将介・東北大学講師 その1
先の総選挙で大敗した中道は、衆院予算委員会で政権批判を抑制し、路線転換を鮮明にしました
「権力監視という野党第一党の仕事を放棄してはならない。一方で質問時間がスキャンダル追及に割かれる状況を国民は望んでいない」
中道の小川淳也代表は初日の2月27日の質問に立った後、記者団にそう語った。中道は「批判ばかり」と有権者に受け止められたことが衆院選の大敗につながったと考える議員が多く、路線転換を図っている(以上・3月4日毎日新聞)
中道が衆院選で大敗した理由は果たしてそうでしょうか。
先の総選挙の前、立憲民主党は従来の主張を大きく転換し公明党に近づけて「中道」を立ち上げました。
野党の役割の一番の役割は「政権監視であり、国会で政権に近い政党ばかり存在しても国会の機能は果せない、それなら中道に投票する意味はない」、多くの有権者にそう見放された事が「中道」大敗の理由ではなかったでしょうか。
「憲法問題」「原発問題」「辺野古移転問題」「政治と金の問題」どれをとっても国民の意識は賛・否拮抗しています。あたかもこうしたことを主張すると民意が離れてしまう、との認識はいったいどこから来るのでしょうか。
3月2日の日本経済新聞「経済教室」では、政治との関連は書かれていませんが、示唆に富む投稿がなされています。
3月2日 日本経済新聞
「多元的無知」を知る 他者への誤認、正す工夫を 矢ケ崎将介・東北大学講師
私たちは日々、周囲の人々がどう考えるか推し量りながら行動している。職場での働き方、家庭での役割分担、進学や就職の意思決定に至るまで「周囲がどう思ってるか」は重要な判断材料である。
しかし、こうした判断材料は必ずしも正確とは限らない。実際には多くの人々が他者の考えや社会の状況について、体系的な誤解を抱えたまま行動している事が少なくない。
まず他者の考えに対する誤認がいかに一般的な現象であるかを理解するために、シカゴ大学のレオナルド・バースティン教授らによる研究を見てみたい。
図は世界各国で「女性は家庭外で働く自由を持つべきである」という主張について@実際に賛同する人の割合(実測)とA人々が「世の中ではどれだけ賛成されていると思うか」と見積もった割合認識との差を示している。色が濃いほど国ほど認識が実例を大きく下回り、主調への賛同が過少評価されていることを意味する。
例えば日本では、賛同の実測値にはほぼ全員に近い98%に達している。ところが人々の賛成度合いへの認識は74%にとどまった。
こうした隔たりがあるのは日本だけではない。多くの国で9割以上の人が自らは賛同するにもかかわらず、他社の賛同は一様に低く見積もられていた。
この結果が示唆するのは、個々人の価値観は更新されていく一方、「他者がどう考えているか」の認識は更新に追いついていない現状である。結果として社会に変化の余地があるにもかかわらず、人々が互いの様子を窺い合う中で従来の行動規範を温存され、行動は停滞しやすくなる。
「権力監視という野党第一党の仕事を放棄してはならない。一方で質問時間がスキャンダル追及に割かれる状況を国民は望んでいない」
中道の小川淳也代表は初日の2月27日の質問に立った後、記者団にそう語った。中道は「批判ばかり」と有権者に受け止められたことが衆院選の大敗につながったと考える議員が多く、路線転換を図っている(以上・3月4日毎日新聞)
中道が衆院選で大敗した理由は果たしてそうでしょうか。
先の総選挙の前、立憲民主党は従来の主張を大きく転換し公明党に近づけて「中道」を立ち上げました。
野党の役割の一番の役割は「政権監視であり、国会で政権に近い政党ばかり存在しても国会の機能は果せない、それなら中道に投票する意味はない」、多くの有権者にそう見放された事が「中道」大敗の理由ではなかったでしょうか。
「憲法問題」「原発問題」「辺野古移転問題」「政治と金の問題」どれをとっても国民の意識は賛・否拮抗しています。あたかもこうしたことを主張すると民意が離れてしまう、との認識はいったいどこから来るのでしょうか。
3月2日の日本経済新聞「経済教室」では、政治との関連は書かれていませんが、示唆に富む投稿がなされています。
3月2日 日本経済新聞
「多元的無知」を知る 他者への誤認、正す工夫を 矢ケ崎将介・東北大学講師
私たちは日々、周囲の人々がどう考えるか推し量りながら行動している。職場での働き方、家庭での役割分担、進学や就職の意思決定に至るまで「周囲がどう思ってるか」は重要な判断材料である。
しかし、こうした判断材料は必ずしも正確とは限らない。実際には多くの人々が他者の考えや社会の状況について、体系的な誤解を抱えたまま行動している事が少なくない。
まず他者の考えに対する誤認がいかに一般的な現象であるかを理解するために、シカゴ大学のレオナルド・バースティン教授らによる研究を見てみたい。
図は世界各国で「女性は家庭外で働く自由を持つべきである」という主張について@実際に賛同する人の割合(実測)とA人々が「世の中ではどれだけ賛成されていると思うか」と見積もった割合認識との差を示している。色が濃いほど国ほど認識が実例を大きく下回り、主調への賛同が過少評価されていることを意味する。
例えば日本では、賛同の実測値にはほぼ全員に近い98%に達している。ところが人々の賛成度合いへの認識は74%にとどまった。
こうした隔たりがあるのは日本だけではない。多くの国で9割以上の人が自らは賛同するにもかかわらず、他社の賛同は一様に低く見積もられていた。
この結果が示唆するのは、個々人の価値観は更新されていく一方、「他者がどう考えているか」の認識は更新に追いついていない現状である。結果として社会に変化の余地があるにもかかわらず、人々が互いの様子を窺い合う中で従来の行動規範を温存され、行動は停滞しやすくなる。

