静岡県の今回の豪雨では熱海市他、多くの自治体で被害が発生しました。
私の所属するうたごえサークルでも沼津市原地区に住むメンバーの一人が床上浸水の被害にあわれました。また同じ地区に住む登山仲間も床下浸水の被害にあわれました。両家とも人的被害が無かった事は幸いでした。
床下浸水の被害にあったAさんは「熱海市と比べれば私たちは幸運だった」と熱海市の被害を心配されていました。実際はあまり報道されなかった原地区は国道1号バイパスぞいの用水路が溢れ、たくさんの家々が被害にあったようです。
一刻も早い復旧をお祈りいたします。
熱海市の大規模土石流の原因が次第に分かってきました。大規模な盛り土が原因であったようです。国土交通省も盛り土の全国的調査を開始すると大臣が発表しました。
住宅地の盛り土以外はほとんど調査がされていないことも判明しました。
もはや異常ともいえない気象変動による災害が頻発しています。従来の常識では想像もできない災害がいつどこで起こっても不思議でありません。
2021.7.6 静岡新聞
緑が生い茂る山林の中で、その一帯だけが深くえぐられていた。熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流の起点になった逢初(あいぞめ)川の最上流部。山の壁面は逆三角形型にむき出しになり、下流には周囲の色とは異なる黒い土が流れ出ていた。県が被害を拡大させたと推定する開発行為に伴う「盛り土」が崩落した痕跡が残っていた。
「やはりこの場所だったか」―。5日朝、現場を訪れた住民は声をそろえた。地元の多くの人が、長年にわたり谷状の山林を埋め立てる様子をいぶかしく見つめてきた。
崩落現場はもともと山林の奥まで進入路がつながり、土を積んだダンプカーがしきりに出入りしていた。近隣に住む会社員鈴木広さん(67)は「何年も土を階段状に積み上げていた。いったい何をしているのかと思っていた」と振り返る。
市や複数の関係者によると、盛り土部分の土地は2007年、神奈川県の業者が本県の土採取等規制条例に基づく届けを熱海市に提出し、残土処理場として利用していた。約10年前に一帯の山林とともに別業者に所有権が移転。16年以降、南西側に隣接して大規模太陽光発電所(メガソーラー)が建設された。
ただ、近隣住民によると、最近は盛り土部分に新たな土を入れている様子はなかったという。なぜ今、この場所が急に崩落したのか―。複数の専門家は「盛り土を含めた周辺の開発行為に伴う複合的な要因で引き起こされた」と推定する。
周辺をドローンで撮影した地質学者の塩坂邦雄氏は、太陽光発電所の建設で土中に浸透できなくなった大量の雨水が、進入路伝いに盛り土部分に流入した可能性に言及する。「森林自体は健全な山。これまで崩落せず踏みとどまってきたが、開発でたがが外れたのではないか」と保水力の低下を指摘。土石流のメカニズムに詳しい今泉文寿静岡大農学部教授(砂防工学)は、発生原因の究明には詳細な調査が必要とした上で、「盛り土が土石流の規模を大きくした可能性は十分考えられる」と述べた。
長年にわたり「盛り土」 住民「やはりこの場所だったか」【緊急報告 熱海土石流A】|あなたの静岡新聞 (at-s.com)