2023年03月22日

袴田巌さんの再審開始が確定 東京高検、最高裁への特別抗告断念

袴田巌さんの再審が確定しました。
証拠のねつ造という恐るべき国家権力の横暴が明らかになった袴田事件は、再審決定により袴田さんが無罪とがなる可能性が大きくなりました。本当に良かったです。

毎日新聞 2023/3/20

袴田巌さんの再審開始が確定 東京高検、最高裁への特別抗告断念

1966年6月に静岡市(旧静岡県清水市)で一家4人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定し、2014年3月に静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌元被告(87)の再審請求で、東京高検は20日、地裁に続き再審開始を認めた13日の東京高裁差し戻し審決定について、最高裁への特別抗告を断念すると弁護団に通知した。抗告期限は20日だった。21日午前0時を過ぎれば袴田さんの再審開始が確定する。袴田さんが無罪となる公算が大きくなった。

 死刑囚の再審開始決定が確定するのは87年の島田事件以来36年ぶりで5事件目。過去の免田、財田川、松山、島田の4事件ではいずれも死刑囚の無罪が再審で確定している。

 差し戻し審の争点は、袴田さんが勤務していたみそ製造会社のみそタンク内から、事件の約1年2カ月後に見つかった犯行時の着衣とされる「5点の衣類」に付着した血痕の色調だった。確定判決は、5点の衣類は袴田さんのものだと認定して有罪の最大の根拠とし、血痕には赤みが残っていることが前提にされた。

 これに対して高裁決定は、血痕が付着した衣類をみそ漬けして「1年以上みそ漬けされた血痕に赤みは残らず、黒褐色に変化する」とした弁護側実験の信用性を認めた。血痕の色調は確定判決と正反対の結果となるため、決定は「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」と判断。捜査機関が5点の衣類を捏造(ねつぞう)した可能性が極めて高いと言及した。

検察側も差し戻し審で、独自にみそ漬け実験を実施し「血痕には赤みが残る」と主張したが、高裁決定は「事件当時の状況より血痕に赤みが残りやすい条件だったのに、むしろ赤みは残っていない」と評価。弁護側の主張を逆に裏付ける結果になっていると判断した。検察側が実験結果の写真撮影で赤みが出やすい白熱電球を用いたことも問題視していた。【志村一也】


posted by イズノスケ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック