2023年08月09日

琵琶湖花火大会の「壁」に思うこと

琵琶湖の花火大会の開催に、地元の自治会が反対の表明を出したことが大きな波紋をよんでいます。
琵琶湖の花火大会では、無料の席を縮小、有料の客のための優先席を拡大したあげく、琵琶湖と周辺の沿道の間に4mもの壁を作り、地元住民が見るのが困難にしてしまったのが発端です。
地元の住民にとって、何十万人もの観客が押し寄せ、道路の大混雑や大量のゴミが出ることなどにより大迷惑をかけれている上に、「地元民は花火を見るな」と言わんばかりの今年の花火大会の運営に怒る気持ちは理解できます。

大会運営側は言い分は、「道路に人が溢れ事故の恐れがある、そして何より、花火大会の運営費の8割は有料席からの収入であり、自治体や企業などからは2割ほどしかない、だから理解して欲しい」とのことでした。
両者の言い分を聞いて、よその自治体の住民がこの件についてとやかく言えないとは思います。全国的にも花火大会の有料化の波が押し寄せてきているようです。

しかし、私は琵琶湖花火大会の顛末を知り「情けない日本になってしまった」と暗澹たる気持ちになったのも事実です。金が無ければ何もできないことは分かっていても、地域にとって長年大切にして来た行事に地元の自治会が反対の声明を出すような事態を招いてしまった大会運営へのやり方は何かおかしいのではないか、との疑問をおさえることができません。

岸田内閣は重要な案件をまず閣議決定により事実上決定し、国会審議はおざなりなものにしてしまいました。いかにも国会の意見は聞いたとの既成事実を積み重ねてきました。
現在大混乱に陥っているマイナンバー保険証についても、国民の6割から7割以上が反対や見直しを求めているのに、来年秋には健康保険証の廃止を崩そうとしていません。
いったん決めたら、国会や国民の意見など聞く耳を持たない岸田内閣は日本の政治を大きく歪曲してしまいました。

長年地元民に愛され、期待されてきた花火大会を、地元の了解も得ずに一方的に壁を作って見えなくする。決めたことだからと強行する姿勢は
岸田内閣の政治姿勢と似通っていると感じます。
これを書いてきて、私の頭の中の「暗澹たる気持ち」の正体が見えてきました。
暮らしにくい日本にどんどんなっていきます。



posted by イズノスケ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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