伊豆市の土肥地区に昨年7月に開業した避難タワー「テラッセ オレンジ トイ」については私は2つの疑問を持っています。
1・南海トラフト巨大地震は静岡県想定で10mの津波到着が予想されています。大地震による津波が実際に海岸線に押し寄せてきたとき、海岸線からわずかしか離れていないこの避難タワーに本当に避難しようとするのだろうか?との疑問です。
大津波からの避難は高台へが常識であり、東日本大震災でも高台に逃れ命が助かった実例がたくさんありました。逆に海岸線近くの避難タワーで津波に巻き込まれた実例もたくさんありました。
大津波が来た時、わざわざ海岸線に向かって避難するいう方々は、東日本大震災の被害状況を実際に見たことがあるのでしょうか。
私は、東日本大震災後何度も災害地を訪れました。最も衝撃的だったのはビルの屋上に大きな船が乗り上げている光景でした。この衝撃的な状況を見た私は絶対に海に向かて避難しません。
土肥地区には海岸線の近くに低い山が連なっています。わざわざ海岸線近くに避難タワーを造るお金があるなら、この低山への避難路を確保するほうが安上がりであり、安全であると思っています。
2・「テラッセ オレンジ トイ」は4階建てで、1階に土産物屋や地物の野菜などを売る特産市、3階に地魚料理を出すレストランが入ります。
しかし、ここには伊豆地区の代表的な観光地・土肥金山があり、物販施設やレストランがあります。
民間業者同士の競争で土肥金山の近くに出店するのは構わないと思います。しかし土肥金山という大切な観光施設の目の前に、伊豆市という「官」が「民」を圧迫する可能性がある施設を造ったことが私にはどうしても納得できないのです。
5月5日 毎日新聞報道
ンン回トラフと巨大地震を巡り、県想定で炊く10mの津波到達が予想される伊豆市土肥地区に、飲食店や土産売り場を備えた津波避難タワーがある。
普段は観光客らの憩いの場に、災害時は1,000人以上の命を守る。全国に例はなく昨年7月の開業以降、10万人以上が訪れたが、課題も見えてきた。
全文
10メートル津波想定 伊豆・土肥の異色タワー 観光と両立 課題も
20250505_0104.pdf
2025年05月06日
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