中部電力浜岡原発のデータ捏造・不正について原子力規制員会の委員長はは浜岡原発再起動に向けての審査を白紙に戻すと記者会見で発表しました。
1月7日の毎日新聞社説では「中部電に原発を運転する資格はない。再稼働の審査申請を取り下げるべきだ」と断罪しています。
2026/1/7 毎日新聞
浜岡原発のデータ不正 中部電に運転の資格ない
中部電力浜岡原発(静岡県)の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、中部電が耐震性を検証するためのデータを不正に操作し、報告していた疑いが明らかになった。安全性を軽視した背信行為である。
想定される最大の地震の揺れである「基準地震動」の策定に当たり、数千の計算結果から恣意(しい)的に地震波を選んでいたとされる。捏造(ねつぞう)と言わざるを得ない。規制委には事実と異なる説明をしていた。
昨年2月、原子力規制庁に情報提供があり、中部電が調査に着手した。社内の聞き取りで、担当者が「意図的に選び、地震動を過小評価していた」と答えたという。
基準地震動は、原子炉建屋など施設の耐震性を評価する前提となる。安全性の根幹にかかわるデータであり、審査の最重要項目だ。揺れを小さく見積もれば、必要な対策が減り、コストも下がる。ただ、実際に地震が発生した場合には、事故のリスクが高まる。データをゆがめることは、あってはならない行為だ。
浜岡原発のデータ不正問題の経緯を説明する中部電力の林欣吾社長=名古屋市東区の中部電力本店で2026年1月5日午後5時40分、道下寛子撮影
南海トラフ巨大地震の想定震源域に位置する浜岡原発は、東日本大震災直後に政府の要請で全面停止した。中部電は3、4号機の再稼働を目指し、2014〜15年に審査を申請した。
審査では、巨大地震への対策強化が求められてきた。東京電力福島第1原発事故を受け、科学的根拠に基づく安全性確保が最優先になっていたにもかかわらず、不正を働いたとすれば信じがたい。
規制委が審査を中断したのは当然だ。今後は、電力会社が提出するデータを一層厳密にチェックすることが求められる
浜岡原発を巡っては、昨年11月にも、中部電の原子力部門が社内の正式な手続きを経ないまま安全対策工事を発注し、長期間にわたって費用を支払っていなかった問題が発覚した。
法令順守意識の低さは極めて深刻だ。収益改善に向けて、再稼働を急ぐ焦りがあったのではないか。中部電は第三者委員会を設置し、調査を実施するという。経営陣の責任も含め、徹底的に原因を究明しなければならない。
中部電に原発を運転する資格はない。再稼働の審査申請を取り下げるべきだ。
https://mainichi.jp/articles/20260107/ddm/005/070/090000c
2026年01月08日
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