2026年03月07日

「多元的無知」を知る 他者への誤認、正す工夫を 矢ケ崎将介・東北大学講師  その1

先の総選挙で大敗した中道は、衆院予算委員会で政権批判を抑制し、路線転換を鮮明にしました
「権力監視という野党第一党の仕事を放棄してはならない。一方で質問時間がスキャンダル追及に割かれる状況を国民は望んでいない」
中道の小川淳也代表は初日の2月27日の質問に立った後、記者団にそう語った。中道は「批判ばかり」と有権者に受け止められたことが衆院選の大敗につながったと考える議員が多く、路線転換を図っている(以上・3月4日毎日新聞)

中道が衆院選で大敗した理由は果たしてそうでしょうか。
先の総選挙の前、立憲民主党は従来の主張を大きく転換し公明党に近づけて「中道」を立ち上げました。
野党の役割の一番の役割は「政権監視であり、国会で政権に近い政党ばかり存在しても国会の機能は果せない、それなら中道に投票する意味はない」、多くの有権者にそう見放された事が「中道」大敗の理由ではなかったでしょうか。
「憲法問題」「原発問題」「辺野古移転問題」「政治と金の問題」どれをとっても国民の意識は賛・否拮抗しています。あたかもこうしたことを主張すると民意が離れてしまう、との認識はいったいどこから来るのでしょうか。
3月2日の日本経済新聞「経済教室」では、政治との関連は書かれていませんが、示唆に富む投稿がなされています。

3月2日 日本経済新聞

「多元的無知」を知る 他者への誤認、正す工夫を 矢ケ崎将介・東北大学講師 

私たちは日々、周囲の人々がどう考えるか推し量りながら行動している。職場での働き方、家庭での役割分担、進学や就職の意思決定に至るまで「周囲がどう思ってるか」は重要な判断材料である。
しかし、こうした判断材料は必ずしも正確とは限らない。実際には多くの人々が他者の考えや社会の状況について、体系的な誤解を抱えたまま行動している事が少なくない。

まず他者の考えに対する誤認がいかに一般的な現象であるかを理解するために、シカゴ大学のレオナルド・バースティン教授らによる研究を見てみたい。

図は世界各国で「女性は家庭外で働く自由を持つべきである」という主張について@実際に賛同する人の割合(実測)とA人々が「世の中ではどれだけ賛成されていると思うか」と見積もった割合認識との差を示している。色が濃いほど国ほど認識が実例を大きく下回り、主調への賛同が過少評価されていることを意味する。

例えば日本では、賛同の実測値にはほぼ全員に近い98%に達している。ところが人々の賛成度合いへの認識は74%にとどまった。

こうした隔たりがあるのは日本だけではない。多くの国で9割以上の人が自らは賛同するにもかかわらず、他社の賛同は一様に低く見積もられていた。

この結果が示唆するのは、個々人の価値観は更新されていく一方、「他者がどう考えているか」の認識は更新に追いついていない現状である。結果として社会に変化の余地があるにもかかわらず、人々が互いの様子を窺い合う中で従来の行動規範を温存され、行動は停滞しやすくなる。
posted by やまちゃん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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